《普通》モアナと伝説の海

[1の感想]
素晴らしいポイント
・歌、曲、BGM
モアナは曲を聴くために観る価値があるほどです。
心が震え、勇気が湧いてきます。
イマイチなポイント
・ストーリー
ヒーローストーリーです。
冒険劇にしても面白いポイントは特になく、「キャラクターの心情をあまり深く描写しないスタイルなのかな」と思ったら、取ってつけたようにメンタル問題がやってきます。
個人的にはストーリーとキャラの気持ちが繋がっていないように感じました。
ネガティブ系ではなく、アッパー系病みといった感じでしょうか。
従来のディズニーとは違い、神話をあまり改造していないように感じたので、メンタルの共感を大切にする現代の作風と古代の神話の作風のミスマッチが起こったのかなと思います。
・主人公のキャラクター性
私は共感できませんでした。
父親が反対する気持ちをモアナを味わったという描写がありますが、この2人の体験は明確に違います。
父親は自分のせいで大切な人を失ったのに、モアナは自分が怖い思いをしただけです。
そりゃ〜気持ち的に父親の方がかなり重いですよ。
モアナのせいでおばあちゃんが海で死んだとかならまだ「それでも海に出る理由/家族の不安との訣別」の説明として成立したと思います。(この設定だと重すぎるのでなしにされたと思いますが…。)
・海を操る特殊能力
そんなに素晴らしい能力があるならモアナはもっと多くのことを簡単に解決できたでしょう。
しかし、苦労してる描写のために特殊能力を使わないのはヒーロー系の作風と違うんじゃないかなぁと思いました。
上記により、観る価値はたしかにあるが納得はできない作品でした。そのため評価は「普通」です。

[2の感想]
個人的には若干こっちの方が好きだったかな?
ほんとに若干ね…。
ストーリー全体の出来に関しては1の方が成立してる。2はキャラクターとストーリーの相性が1よりも良いといった感じ。
無能っぽい仲間がいることにより、アッパー系モアナの苦悩が明確になり、個人ではなく人間関係の苦悩が見える形となっていたためです。
しかし、モアナ1よりキャラクター描写がマシ程度で他作品に比べて素晴らしい出来だったとは思いません。
なぜならモアナの2回目の旅に仲間が必要だった理由もなく、似たような冒険系のドラクエ(ゲーム)の方が「仲間になる理由」が明確で感動できます。
うん〜〜〜。
自分の頭が硬いだけですかね…。どうしても納得できない連鎖なんですよ。
2も音楽が素晴らしく、特にコウモリ女。
曲を絶対買うまで思いました。
耳がきもちい〜。一生聴いていたい〜。
個人的には
1からモアナには仲間がいて、無能だが仲間と助け合いながら海を渡り、途中でモアナ以外の全員がモアナのために死に、おばあちゃんも死に、孤独となったモアナが完全に闇堕ちする手前でモアナ以外のメンバーが全員精霊となって現れてモアナを救うみたいな感じの方がスタンダードに熱狂できたかな〜と感じます。
個人の妄想です。
《普通》髭切単騎出陣〜夢幻泡影〜

刀ミュ単騎の演者の実力でねじ伏せていくスタイル私は好きです。
非常に応援したい。
今回の単騎を「普通」とレビューした点についてまとめます。
・演者は素晴らしい
刀ミュ演目の中でも珍しく、ずっと一人で歌い続けていたのに最後まで力強かったです。惚れ惚れしてしまう。演技力も素晴らしく、応援したい。
・ストーリーがやや難
ちょっと難しい。感情移入できるであろう場面がいくつもあったのに、もう一歩というところで涙がひき、冷静になる瞬間がある。(けっして悪い冷静ではない)
このストーリーの骨格となる「鬼とは?」という問いかけは素晴らしいのに、もう一歩…もう一歩…。
強くて冷静な兄者から見た物語だからどうしても冷静になっちゃうのかな…。
・その他の演出
最高。刀ミュの演出力レベルがどんどん上がっている。(今回は演出に負けない演者との相乗効果もあるでしょう)
第二幕について
個人的にはあまり刀剣男士にただのスーツを着て欲しくない気持ちはありますが、それを覆すぐらい「髭切に歌ってほしかった曲」がてんこ盛りで5000兆点ぐらいあります。
今までの刀ミュの思い出がいろいろフラッシュバックする気持ちよさがありました。
この単騎は刀ミュというより「舞台」を楽しむ作品です。(青江単騎からその雰囲気が続いてますね)
刀ミュがそっち方面に行くのも私は心待ちにしてますよ…。
レビューのような感覚で言うなら、今後全ての期待を込めて☆4といった具合です。
《普通》静かなる夜半の寝ざめ/ミュージカル刀剣乱舞

千秋楽のライブビューイングを映画館で観ました。
率直な感想は、ストーリーは微妙。心に刺さるものではなかった。
単に登場する6振りが好きになるだけでした。
今回の評価「普通」は映画館(大きい画面、素晴らしい音響、ノリがわかってるオタクでぎっしりの状態)という極めて良い環境で見た感想ですので、もしかしたら家で一人で見る場合はそれ以下になる可能性もあります。
ストーリーは合理的なんですが、三百年の子守唄から刀ミュに入った身としては「それでええんか…?本当にみんな納得してるんか…?」という気持ちになってしまいました。
たぶん、視聴者は"合理性を求めて"刀ミュを選んでないと思うんですよね。
それよりも刀剣男士にゲームでは語られない苦悩や人間味のある感覚の補強を求めているといいますか…。
(人間らしくない様子を求めてるならもっと合理的な世界観に行くはずですので)
ここまで完全に自分の感覚を言葉にしてるだけなので、違うなと思ったらそっちを大事にしてください。
あと2年で刀ミュが節目になるという大きな収束に向けて動いているので、一気に伏線回収に急いだ結果が感情のない世界観になってしまってるんだと思います。
なので、一幕のミュージカル部分は観ても観なくても良いかなぁぐらいでした。(刀剣男士で○○を殺すシーンはグッとくるものがありましたが、"その選択を選ばざるを得なかった"という葛藤があまり感じられなかったので、もっと感情が大きく跳ねれた演出だったのに…と悔しい気持ちもたしかにありました)
二幕からのライブパートはもう、最高最高最高。
ありがとうこの六振りを選んでくれて…ってぐらい歌うまかった。
ダンスもすごく良い。にっかり青江以外初見の子たちばかりだったんですが、全員好きになってしまいました。推しを増やしてくれてありがとう刀ミュ。
もし忙しくて静かなる夜半の寝ざめを見る時間ないという方は二幕だけでも見てください。
p.s.途中途中見ていない作品があるため「折れた刀」のこと和泉守兼定だと思って「えぇっこの前、極になったばかりなのに!?」とネットで検索して「あ、違うんだ」とホッとしました
《面白い》「爆弾」

映画館で観ました。
いや〜震えた。すごかった。会場でスタンディングオベーションしていい雰囲気なら絶対にしてました。
この監督は映画キャラクターの時もそうでしたが、「無敵の人のもつ怖さ」を映像に出力するのが異常に上手いですね。
今回は原作の良さや監督との相性も相まって非常に良い歪みを描き出していました。
ここまで読んでもし観たいと思ってる人に忠告です。この作品は生々しいグロや日常に起こりうるテロの描写を描いています。精神的ホラーやグロ、スリラーが苦手な人は視聴をお控えください。忠告します、グロいです。
レビューですが、良すぎて何も言えません。
この映画を見ると自分の知能の低さに両膝を打つ気持ちになります。
私がここで言う知能は「すべての状況、心理を同時に理解しながら、次の最善の一手を映画よりも先に予測して考え続ける」能力のことです。
それぞれの登場人物の気持ちややるべきことを無視して超人的な解決策を考えることではありません。
地に足がついた現場的な知能です。
論理的に検証し続けた結果的に「わからない」にたどり着いてしまう。それを2時間弱の取調室で起こる出来事のみで見せ切るそんな映画でした。シビれる…。
結論は
とんでもないスピード感に置いていかれる作品なので、リラックスではなく、自分と作者の知のバトルを楽しみたい人に強くおすすめです。
邦画といえば迫力が足りないので映画館で観る価値が下がりがちですが、この作品は映画館を「舞台」として昇華させています。
佐藤二郎、その他ベテラン俳優の皆さん感服です。
ぜひ、「爆弾」が提供するショーを映画館でご覧ください。
もう一度映画館で観たい映画になりました。
《普通》リトルマーメイド(実写)

ディズニー+で見ました。
日本では不評が多い作品でしたが、意外と良かったです。
ハードルが下がり切ってたせいで良く見えたのかもしれません。
「普通」と評価した理由は、ストーリー展開の弱さを歌や世界観という装飾でうまく補強しつつも、もう一歩抜けないという点です。
なので、微妙寄りの普通です。
まず、私はアニメリトルマーメイドのときからそこまでストーリーを推してはいません。
なぜなら、展開が童話の世界の解像度を上げるわけでもなく童話(夢)の中で収まっているためです。
その感覚からすると、今作は
・王子というポジションと人間的な優しさの解像度
・この世界における人間から見た人魚の解像度
・人が収めている国内の優しさや素晴らしさと怖い海という対立構図
アリエルという目線から見たら「人間の世界だって素晴らしい世界だ、そして自分がなぜ人間に惹かれるのか」と感じる説明がしっかり行われています。
その説明のため序盤が「つまらない親が支配する海の世界」という、視聴者が想像する海とは全く逆の世界を見せられ、30〜1時間ほどは対立の積み上げのために壊滅的につまらないという待ち時間が発生します。
この時間はストーリーを楽しむというより、曲を聴いてる時間が主でした。
今作でよく批判されている「人魚の姉妹の人種が違う点」に関しては全くもって同感です。
わざわざバラバラにする必要性は感じず、ただ情報のノイズが増えただけになっています。
ここももう一歩深く説明したいのですが、まずはなぜ人魚や王国内で人種がバラバラなのかについて。
これは「あくまで、人間と海の生き物の対立を描きたいのであって、人種問題を提起したいのではない」という説明のためだと思っています。
しかし、私はもう思い切って「人種問題にして良かったのでは?」と思います。
主人公が黒人であることに対しては特になんとも思いませんが、王子は白人のままです。
アリエルを黒人に配置して、王子を白人とわざわざ人種を分けたのならば海が異文化側、王国側が白人などの欧米側と明確に位置付けて「2つの異文化交流を楽しみましょう」という位置付けの方がストーリーはすんなり入ってきたかと思います。もともとリトルマーメイドはそういうストーリーですし。
それか、両方とも黒人でストーリーにノイズを生まない方がいいかと。
情報を詰め込みすぎたので、「ストーリーの邪魔になるほどの異色感」が拭えない声があったのだと考えています。
元々ディズニーは「現在救われていない人を物語で救う」という形を取り続けているので、マイノリティ側に寄り添い続ける姿勢は素晴らしいです。
新曲も多くそこそこ良かったです。
日本語で聞きましたが歌手が単体で素晴らしいと感じました。
結論です。
実写リトルマーメイドはストーリーの補強に関しては非常に上手く、原作よりも納得感や感情移入もしやすい出来になっています。
色覚的な気持ち悪さは最後まで慣れません。
見た方が良いかに関しては、ディズニー作品の独特な姿勢を見たかったらみた方がいい。
他の人と話を合わせたいんだったらアニメリトルマーメイドを見た方が良いです。
《普通》マイ・エレメント

ディズニー+で見ました。
この作品の評価は非常に難しかったです。
もう一歩で良い作品になれたと私は思います。
この作品の良い点は「人生の複雑さ」なんですが、悪い点も「複雑で散漫すぎる、もう少し照準を絞れたら作品としてもっと見やすかった」というダブスタのような感覚で見終わる点です。
これは長所は短所にもなるという評価ではなく、情報を詰め込みすぎたことによる散漫さという調整ミスの話です。
--- ここからネタバレがあります ---
ざっくりマイ・エレメントについて説明すると
父親の店を引き継ぐ練習をするが上手くいかない主人公(女/炎)がある日一人で店番を任された時に店の地下が水浸しになり、勢いで侵入した役所の人(男/水)に違法営業の状態が見つかり、上に報告され、営業停止を阻止するために店に侵入した役人(男/水)の上司の休日の楽しみ中に直談判。
最初内は却下されたものの、街の様子がなんだかずっとおかしくて調査してることを知り、主人公(女/炎)も役人(男/水)と一緒に調査を開始。調査しながらデートもする。
役人(男/水)はなんの脈絡もなく、なんとなく主人公(女/炎)のことが最初から気になっており、ちょっとずつ好きが強まっていき、ナヨナヨしてるのかと思いきやなんやかんや強引。主人公(女/炎)は最初は気づいていないものの彼(男/水)の好意を見てどんどん惹かれていく。
(中略)
後半から父親とのわだかまりの話になり、父親の夢を引き継ぎたくない、自分のやりたいことに挑戦したいという気持ちを抑えつつも、彼からのしつこい後押しで、父親に自分の気持ちを伝えることができハッピーエンド
こういう関係性は結構好きなんですが、このストーリーで本当に納得できますか?
解決しなきゃいけないこと多すぎない?
実際に街に何か起きてるという説明が序盤にあったのに回収せずに終わってます。
いや、カップル誕生描写よりそこが見たかったのにさ〜〜〜って感じです。
ナヨナヨしてる男の子が感情的な女子に振り回されるのは比較的に好きなんですが、
今回のナヨナヨしてる男の子がナヨナヨの皮を被ったスパダリで「スパダリがこんな感情的で自立してない女の何を好きになるんだ?命をかけなきゃいけないほどこの女は男に何かしたか?」と鑑賞中に思ってしまい、彼女の顔(炎)が好みだった以外の理由が浮かびませんでした。
まぁ、現代のプリンスといったら性格が良くて金持ちで何もしてないのに簡単に命かけてくれるぐらい一途になっちゃいますよね。
合理的ではない古典的なプリンス像だと思います。
ウダウダ書いてますが、駄作ってほどではないんですよね。
この主人公が抱えてる問題は確かに複雑で、それは映画内に全部描写しないと感情移入が難しい問題ですから。
複雑な問題を整理できている方だと思います。さすがディズニー。
しかし、私はこのストーリーを描きたいなら独特な世界観にしない方が良かったんじゃないか?と思っています。
マイ・エレメントの話を現実に置き換えると、
舞台はアメリカ、主人公(炎)は移民の2世、恋人になる男(水)は白人で数世代前からの金持ち、他にもいろんな移民が暮らす国。
これだけでわざわざエレメントにしなくても説明できることが多いですよね。
エレメントに直すことで人種差別の表現をしていないことになるとは思いますが、差別があったことを見ないことにしようという映画ではないと思うんですよね。
ここまで書いてて気づきましたが、もしかしたら世界は「もうすでに過去の差別を無かったことにしようという強い圧力があり、それに抗うために形を人間以外に変えるしかなかった」という表現の一種だったのかもしれません。
ほぼ単一人種しか住んでいないぬくぬくの環境(日本)で生きていたので世界感覚の誤差がありました。この点は申し訳ない。
しかし、どうしても映画内の要素が多く感じるんですよね。
難しい、ほんとに評価ができない。さすがディズニーだけあって省けるとこは省いてるので"他の策"がなかなか浮かばないんですよね。
強くオススメというほどではないですが、ある程度は楽しめるので、恋愛系が好きで余裕があったら見ても良いかな?って作品です。
《普通》星つなぎのエリオ

ディズニー+で観ました。
普通と評価してますが、劇中は泣いてます。
※私の持論で、泣ける映画とストーリーがしっかり面白い映画は別だと考えています。
星つなぎのエリオが「普通」という評価の推移をまとめると
加点ポイント
・アニメーションがしっかりしていて良かったこと
・前半のもやっとした感情も後半には綺麗に回収されたこと(シナリオの回収ではなく、感情の回収が上手かった点)
減点ポイント
・私の感覚では主人公に微塵も感情移入できなかったこと
・シナリオの頭脳プレイが非常に低年齢に設定されていて、宇宙という超頭脳プレー&事前のチームプレーや積み重ねが必要な世界観でパワープレイすぎる解決策ばかりであったこと(作品内で頭が良い感じを売りにしていた面もあり、他作品よりノイズが大きく感じました)
上記を加味しての「普通」に落ち着いています。
2回目が見たいか、他の人に勧めたいかという基準においてはNOです。
※文章だけ読むと駄作のように見えますが鑑賞中は泣いてます。
私が泣いたポイントは
あんなに威圧的な親が子供を守るために全力であった点です。
この作品の独特なポイントは親子のすれ違いではなく、ただ子供側が無知なために自暴自棄になったり今までの親の努力や気持ちを踏みにじる言動を極限までします。
それは子供として当たり前の言動です。まだ生命としての経験量が少ないので。そして、親もそれがわかってる上で「我が子に成長してほしい」という姿勢が一貫して描かれています。
なのでこの映画は「子供の気持ちをわかってよ!」という映画ではなく「親は君の気持ちを全部はわからないけど、別の個体としてどう接して良いのかが私たちにもわからないんだ」ということを伝えたい映画なのだと思いました。
この様子をを言葉で説明せずに、関係性だけで説明した点は唸ります。さすがピクサー、さすがディズニー。
このストーリーは主人公の男の子と育ての親の話ですが、もう1組の主人公の友達と父親の方がすごく良かったですね。
主人公の友達は父親のことは好きだけど、プレッシャーが強すぎて自分そっくりの偽物を父親に差し出すんですが、父親は一瞬で偽物だと見抜きます。
説明がなくても伝わる父親の強さと愛のために合理的な行動を瞬時に起こす、まるで当たり前かのように行う迷いのなさにシビれました。そして泣きました。
そんな父親ですが、序盤は流石に説明がなさすぎるジャイアンだったので、序盤の状況説明はもう少し解像度を上げた方がファンを増やせたんじゃないかな?と思います。
感情に説明はいりませんが、状況の具体性はあるに越したことがないので。
結果的に良い作品でした。見れて良かったです。
次回作も期待しています。